やわらか図書館学

主に大学図書館のデザイン・広報に関するブログです。

国立大学図書館の貸出冊数の推移

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世間は10 Days Offですが、私はいまTwo Months Offを聴いてます。

年度始めということで昨年度の統計をまとめていて、思うところがあったので、国立大学の貸出冊数の推移を調べてみました。

グラフ

  • 学術情報基盤実態調査の「大学図書館編」>「館外貸出サービス」>「学生」>「一館平均」の値を用いました。
  • A: 8学部以上、B: 5〜7学部、C: 2〜4学部、D: 単科大学

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寸感

  • 貸出の少ない分館が一つ潰れるだけでも数字がグッと変動しそうなので、「1館平均」というのが結構曲者だと思うのですが、やり直す気力がわかないのでこのグラフで話を進めます。多分、貸出総数を大学数で割るとかのほうがまだいい気がしてます。
  • どの規模の大学でも、1館あたりの貸出冊数は、下げトレンドではなさそうでした。全国的に減少傾向なんだろうなぁと思っていたので、正直、意外な結果でした。実感ともずれています。
  • 電子ブックなどの非来館サービスも増えている(と思う)ので、普通に考えると増えることはないんじゃないかなぁと思うのですが、どうなんでしょう。ポジティブに考えると図書館が取り組んでいる読書推進が身を結んで、とかいうことも言えるかもしれませんが、そこまでのインパクトはないんじゃないかなぁと思ってます。と言いつつ、電子ブックも、少なくとも学部生向けには、貸出冊数にインパクトがあるほど揃えられていないところも多いのでは、とも思います。
  • ここまで書いていて、やっぱり納得いかなかったので、貸出冊数を学生数で割ってみました。

グラフ2

  • 学術情報基盤実態調査の「大学図書館編」>「館外貸出サービス」>「学生」>「貸出冊数」の値を「大学図書館編」>「総括事項」>「学生数」の値で除した値を用いました。

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ちょっと落ち着いたグラフになりましたが、普通に増えている、というか減ってないですね。う〜ん、ということはやっぱり全国的には下げトレンドではないのでしょうか。。

確かにカリキュラム的にも最近の学生さんの方がたくさん勉強しているみたいな話も聞くので、その辺が関係あるんでしょうか。

統計は大事です、それをもとに考察が成り立つのですから。

もう少し考えたいと思います。ていうか、よく見ると大学規模と冊数の関係も面白いですね。

お相手はやわらか図書館学でした。

参考

www.chartjs.org

www.e-stat.go.jp

www.pexels.com