やわらか図書館学

主に大学図書館のデザイン・広報に関するブログです。

桜→???→図書館

今日読んだ本「アイディアを10倍生む考える力」(斎藤孝)の中で、アイディアを出す方法の一つとして、一見全く関係ないものを無理やりこじつけて考えるという方法が紹介されていました。
なるほど、と思い、図書館と何かを結びつけてみよう、何がいいかな〜と考えていたところ、目に入ったのは、お花見で多くの人で賑わっている桜の木でした。
人を惹きつけてやまない桜、この桜の人気っぷりを図書館に生かすこととかできるかなぁ、そんな「こじつけ」を考えてみることにしました。


まずは、桜に関係するキーワードのブレストです。
キレイ、期間限定、ピンク、お花見、国の花、桜前線、年に一度、桜吹雪…
いろいろ考えていたところ、なんとなく桜の人気の理由っぽいものがわかった気がしました。
思い浮かんだキーワードは「非日常」です。
年に一度、期間限定で、あたり一帯がピンク色に染まる、そんな「非日常」に人は引かれるのではないでしょうか。


タモリさんがいない「笑っていいとも」がいつもより視聴率がいいように、人は「非日常」というものが元来好きなのでしょう。
この「非日常」を、この時期、大学図書館で行われている「図書館ガイダンス」に生かして、通常よりも面白いガイダンスができるのではないかと思い、いろいろ考えてみました。
まず思い浮かんだのは、ただ図書館の中を案内してまわるだけでなく、職員しか入れないようなカウンタ内や事務スペースなども案内してあげる、などのツアーです。
普段カウンターの外からしか見ていない光景を、カウンターの中から見るという体験は、自分も感じたことがありますが、なかなか非日常的です。
また、通常の来館者の目には触れない裏の事務スペースに行くこともなかなかファンタスティックでしょう。


ですが、ただ普段入れない場所に入れるという、それだけでは非日常的要素が十分ではない気がします。
そもそも、ガイダンスの名前からして「図書館ガイダンス」や「ライブラリーツアー」などでは、日常的要素満載です。
ここはひとつ、「ドキドキ!裏図書館巡り」(ひどい…)とかそのくらいはじけたネーミングで、参加する前から非日常感への期待を演出したいところです。
ツアー中のイベントもいろいろ用意します。


・図書館スタッフもサクラ(ここで桜つながり!)で同行して、盛り上げる
・地下書庫を見学中にブレーカーをちょっとだけ落とす
・最後は、職員の通用口から出て解散


などなど、アトラクション的要素を入れることで、「あのツアー面白かったよ」など口コミが広がり、参加者が増えるのではないでしょうか。
イメージ的には、ディ○ニーランドの今はなきシンデレラツアーです。


なんとなく、目的を踏み外しているという感じもしますが、誤解を恐れずに言うならば、通常のツアーを開催して参加してくださるような方は、ツアーをやらなくても自発的に図書館に来て下さり、利用方法もカウンターで聞くなりして覚えてくださると思うんです。
ですので、むしろ自発的に図書館に来ないような人たち、そういった人たちに今後も図書館を利用してもらえるように楽しんでもらう、ということを目的としたツアーというのもありではないかな、などと今回の「こじつけ思考法」をやってみて思いました。
(参加者が増えれば実績にもなりますしね。)