やわらか図書館学

主に大学図書館のデザイン・広報に関するブログです。

公共図書館で初めてレファレンスを頼んでみた話

 

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先日、子供たちと地元の公共図書館に行った際のお話です。

子供のために借りる本を選んでいた際、下の子がちょうどトイレトレーニングにやや難航していたということもあり、トイレに関するお話の本を借りてみようと思いつきました。"物語"がどんな言葉よりも説得力を持つことは稀によくあるので、絵本の登場キャラがトイレに行くようなお話を読んであげたら、トイレトレーニングの一助となるかもしれないと思ったのです。

トイレに関する本を探すにあたって、自分で探すこともできなくはなかったのですが、子供を連れながらOPACで何度も検索するというのがやや難儀ということや、なにより、児童書に多く触れている公共図書館の方の"勘どころ"に期待したい、ということもあり、せっかくの機会なのでレファレンスを頼んでみようと思い立ちました。

初めてのレファレンスということで少し緊張しながらカウンターにいってみると、普段利用しているときは気づきませんでしたが「借りるところ」「返すところ」と書かれたカウンターしかなく、レファレンスのためのカウンターは用意されていませんでした。自分の地元の図書館は市直営ではないものの(がゆえ?)、いろいろと面白い試みやイベントをしていることを知っていたので、さすがにレファレンスに対応しない、ということはないだろうとは思ったものの、やや自信をなくし、

「あの、レファレンス的なことって…(このカウンターで対応してもらえますか?)」

と、我ながら歯切れの悪い聞き方でカウンターにお尋ねしてみたところ、対応してくださるということでしたので「子供のトイレトレーニングに役立つような絵本を教えてほしい。」とお願いしました。

後でレファレンス協働データベースをひいてみたのですが、「トイレトレーニングに関する本」は割とベタ問だったみたいです。

crd.ndl.go.jp

閑話休題。まず最初に「今、時間はありますか。」と尋ねられ、"なるほど、やっぱりそこから確認なのかぁ"と感心しつつ、あまり時間がなかったので、その旨を伝えると「他の本を見ながらお待ちください」と言われました。せっかくなので待ってるあいだに自分でも探してみよう、と思い、スマホでトイレトレーニングに関する本のリストを調べ、その中から良さげな本を書架で探していると、時間にしておそらく5分程度で「お待たせしました」と声をかけられました。

”思ったよりも早い!”と驚いている自分に、職員の方は「トイレトレーニングの本となるとこの辺になるかと思います。」と数冊の本を広げ、他にもいくつか貸出中の本もご紹介してくれました。紹介いただいた本の中には、ちょっとまだトレーニングの段階的に早いように思われるものもあったのですが、何冊かはちょうど良さそうなものもあったので、お礼をいってそれらの本を借りて帰りました。

以上が、私のレファレンス初体験のお話です。

今回、自分が時間がないとお伝えしたため、取り急ぎでご用意いただいたものと思うのですが、もう少し時間があれば、どのぐらいのトレーニングの段階か、などのヒアリングに基づいて適切な本を探していただけそうな気配を感じました。

また、途中で書いたように、子供を連れながらOPACを何度も検索して本を探すのは、かなりしんどいので、「こういう本が欲しい」と伝えるだけで関連する本を集めていただけるのは大変助かり、思っていた以上に便利なサービスだと感じました。

正直、レファレンスをお願いした後、職員の方が端末で検索を始めた時は「あ、これなら自分で探しても同じかも」と思わなくもなかったのですが、結果としては、自分で探すよりも明らかに早かったですし、自分の思いつくようなキーワードではヒットしなさそうな本もあったので、さすがだなぁと思いました。せっかくなので、どうやって探したのか伺えばよかったなぁと今更気づきました。

今まで公共図書館のレファレンスサービスに対して、知識としてはどういうことが行われているか知っていたつもりだったのですが、自分でお願いしてみて色々と気づくこともあったので、この機会にお願いしてみてよかったです。

 

そんなこんなで、借りてきた本は子供も気に入り、毎日のように読み聞かせしているわけですが、トイレトレーニングがうまく進んだかというと、まぁ、なかなかそううまい話はないわけで。。焦らずにいきましょう。

お相手はやわらか図書館学でした。

参考

crd.ndl.go.jp

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