こちらのイベントを観覧させていただきました。たくさんの刺激を受け取り、頭が整理できていないのですが、数日たつと忘れてしまいそうなので、思ったことなど、鉄が熱いうちにメモしておこうと思います。多分また明日には考えが変わっていると思います。
- NYPLの全容がイメージできませんでしたが、3時間半の映画ですら氷山の一角しか捉えられてないということだったので、全容を掴むなんて土台無理な話なんだろうと思いました。そもそもアメリカ国内でもUniqueな図書館ということなので、自分の図書館感の中で「〜みたいな」と無理に理解しようとすることも間違いなのだろうなと。事前に菅谷明子さんの本を読んでいたので、なんとか話についていけましたが、読んでいなかったら多分完全に自分の理解を超えていたなと思います。
- そんな感じで、氷山の一角のそのまた一角を覗きみた程度なので、組織としてNYPLと自分の所属する図書館を比較するというのはできるわけもないので、どちらかというとキャリー・ウェルチさん個人の仕事に対する態度や考え方などに感じ入りました。Mission Passionate。(スペル合ってます?)
- 上映された映画のダイジェストで自分が特に面白かったのは、幹部たちの打ち合わせのシーン。何を決めるために打ち合わせをしているシーンかわからないのでなんとも言えないのですが、お互いに真摯に意見をぶつけ合っていて、これ最終的にどうやって意思決定するんだろう、と非常に興味深かったです。これはぜひ映画でフルで見たいと思いました。
- 何かにつけて「それを専門とする人を配置」と言う話があり、スケールが違うわと思ってしまうのですが、そこに至るまでには予算獲得やファンドレイジングなどの並々ならぬ苦労があったんだろうなと思います。少なくとも中の人は専門の人を必要としている、というところは大事そうですが。
- 孤立を深めがちな現代社会で人が集まれる場所として、といった話があり、なるほど〜と思う一方で、SNSなどのネット上の話題がなんとなく画一化が進んでいるような気がするのも、孤独を埋めようとした動きなのかななどと思いました。
- Complexityという言葉が印象に残りました。自分は複雑な状態を恐れてソフトランディングさせようとしてしまうのが常々悪癖だなと思っているのですが、NYPLはそうではなく、その複雑性を抱えたまま、進めていくようなイメージなのかなと(妄想)。
- 人材育成についての話もありました。自分の勝手なイメージかもしれませんが、日本の人材育成って「必要な人材を教育で作り上げる」みたいなイメージですが、キャリーさんが仰られていたStaff Developmentって、熱意のある人が必要なスキルを身に着けるプログラムみたいな感じで、意欲のベクトルが逆なのかなと思いました。
- これは今回のイベントのパネルディスカッションがどうとかという訳では決してなく、他のイベントでも思うことなのですが、パネルディスカッションって一人の人が喋っているあいだ、他の人が喋れなくて、なんか勿体無いなぁと思います。そりゃそうだろって感じですが、なんとなくイメージ的にこんな感じで、登壇されている方々のノンアクティブな時間が多いような気がして、無理な話ですが、もっと同時にたくさんの話を聞きたいとワガママを言いたくなります。
こんな風に一人の人が喋っているあいだ、他の人がそれを聞いて思ったことなど、リアルタイムでスクリーン上に表示してくれたりしたら、他の人の考え方もわかって面白いなぁとか考えてたんですが、よく考えると、これTwitterのハッシュタグで登壇者が呟くとかの割とよく見るタイプですね。 - 「スグキク」で会場からの質問が募られたのですが、みなさん、質問がパッと出てすごいなぁと思いました。話を聞いていてちょっと気になったのが、図書館に来ないような人へのアウトリーチはどうなってるんだろう、ということですが、質問の形にまとめられませんでした。インスタで読める本、みたいな取り組みがそれに当たるんでしょうか。あと、今思いつきましたが、映画の配給の方に、邦題でメインタイトルを「ニューヨーク公共図書館」とした意図をお聞きしたかったです。
- 散々言われていることかと思いますが「図書館」という言葉から日本人が受けるイメージと、「Library」という言葉から欧米の人が受けるイメージが、そもそも全然違うんだろうなぁという気はやっぱりしました。図書館は図書館ですが、Libraryはシステムなどいろいろな場面で使われるので。ただそれもやっぱり「Library」のイメージを作ってきた「Librarian」たちの努力の成果なのでしょうか。鶏と卵。
思ったことをつらつらと書いているので、気をつけたつもりですが、失礼があったら申し訳ございません。
映画は確定で見に行きます。
お相手はやわらか図書館学でした。