『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』がAmazon Primeで公開されたので視聴しました。映画館での公開も観にいっているので2回目です。id:kitoneさんと神保町に観にいったのがもう2年以上前で、普通に出かけられたその頃と現在の状況との違いにため息が出ます。
2回目かつ自宅ということもあって、変に気負わずに観ることができた気がします。3時間長という長さも全く気になりませんでした。
図書館的なことについての感想は、以前に自分が書いた感想を読み返してみたら、ほぼ同じことをすでに書いていたので、そのまま引用します。
全体を通して「(主に知識を得ることで)より"よく"生きることを願う(あるいは、より"よい"社会を目指す)人たちと、それを全力でサポートする人たち」の話だな、と強く感じました。多様性、デジタルデバイド、就労支援とかも含めて。そう願う人たちがいること、それをサポートする機関があるということが、純粋にいいことだなと思えました
NYPL感想 - やわらか図書館学
付け加えるとするなら、そういう機関である「図書館」が私は好きだし、自分がいる「図書館」はそういう機関になれているのか、ということを自省しました。
映画的には、先に書いたようにあまり気負わずに図書館図書館した目線ではなく、客観的に観ることができたせいか、1回目に観たときよりも、映画が伝えようとしているニューヨーク公共図書館が社会に果たしている役割、価値、重要性というものを明確に感じられたように思います。逆に、ほとんど説明のない断片的なシーンの連続だけで、こんなに明確なメッセージ性が感じられるのは、シーンのチョイス、編集の妙ということで、ワイズマン監督はやっぱりすごい監督なんだなということを再認識しました。
「司書をAIで代替できるか」みたいな話を最近またよく目にします。そこで話されている内容的には「レファレンスサービスをAIで代替できるか」とすべきだろうと思いつつ(でもそれはレファレンスこそ司書の本懐みたいに喧伝してきたせいでもあるのでしょうが)、個人的には「まぁ大概のことは代替できるようになるだろう」とは思います。ただ、そうしたサービスがAI化されたときに、それはインクルーシブなサービスになるのかな?キャッチャーインザライになるのかな?ということが、今回この映画を観て感じた視点です。
気がついたら映画『パブリック』もAmazon Primeのレンタルで観れるようになっていたので、こちらも近いうちに観たいと思います。
お相手はやわらか図書館学でした。