やわらか図書館学

主に大学図書館のデザイン・広報に関するブログです。

即時オープンアクセス義務化への反応

明日からオープンアクセスウィークというこのタイミンで折よく(?)、即時OA義務化の報道がなされました。

nordot.app

Xを見てると、研究者と思われる方々が多くの反応をされていまして、とても参考になりましたので、togetterでざっくりとですが、まとめてみました。

togetter.com

はてブのコメントも参考になります。

b.hatena.ne.jp

b.hatena.ne.jp

皆様の反応を概観しての寸感としては、

  • 研究者の方々にとって、オープンアクセスの手段は、
    Gold OA >>>>>>>>>>>>>プレプリントサーバー>>>>>>>>>>>>>>>Green OA
    という感じなのだなということが再認識できました。
  • 懸念として挙げられている、APCの件や、人文系の研究成果のことなど、全てごもっともで、そうしたことがきちんと考慮された指針が出るといいなぁと思いました。

個人的に報道を見て気になった点は、以下の点です。元となった提言を少し探しても見つけられなかったのですが、どこかで見られるんでしょうか。

  • "対象となる論文とその根拠になるデータは"
  • "学術誌への掲載後"
  • "著者に義務付けるべき"
  • "政府は本年度内にも定める日本のOA方針"

(2023.10.23追記)報道の元となった資料は、以下で公開されています。

(2023.10.23追記)本日公開されたJPCOARウェブマガジンの以下の記事が、義務化後のイメージの助けになるように思いました。

www.magazine.jpcoar.org

今年のオープンアクセスウィークのテーマは“Community over Commercialization”「商業化を超えたコミュニティ」ということで、"学術情報のオープン化に取り組む際、どのようなアプローチが一般社会や学術コミュニティにとって最適な手段なのか(また、どの手段が適さないのか)を、率直に対話をするきっかけを促すねらい*1"があるということですので、まさにぴったりなタイミングの報道でしたね。

お相手は、やわらか図書館学でした。

参考

current.ndl.go.jp