私、趣味で格闘ゲームをたしなんでいるのですが、その格闘ゲームを仕事にしている「プロゲーマー」たちの著書が、どのくらい大学図書館に所蔵されているのか(そもそも所蔵されているのか)、ふと気になったので、調べてみました。
プロゲーマーの本??
一般の方は「ゲームをやる人たちが本なんて書いているの?」と思われるかもしれませんが、少なくとも自分が知るところでは二人のプロゲーマーが、著書を執筆しています。
梅原大吾さんと、ときどさんです。
梅原さんは、おそらく世界で一番有名なプロゲーマーで、その著書の「勝ち続ける意志力」は2013年のAmazon Kindle新書本ランキングで1位を獲得しています。
谷口一こと、ときどさん*1は、麻布高校卒、東大卒という変わった経歴の持ち主で、その変わった経歴の半生について書かれた「東大卒プロゲーマー」という著者があります。
ということで、お二人の著書の大学図書館の所蔵状況を例のごとく、CiNii Booksで調べてみた結果がこちらです。(ちなみに自分は全て所蔵しています。)
大学図書館の所蔵状況*2
梅原大吾さんの本
本のタイトル | 所蔵館数 |
---|---|
勝ち続ける意志力 : 世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」 | 75 |
勝負論 : ウメハラの流儀 | 15 |
1日ひとつだけ、強くなる。 : 世界一プロ・ゲーマーの勝ち続ける64の流儀 | 2 |
*コラムや漫画監修は対象外
ときどさんの本
本のタイトル | 所蔵館数 |
---|---|
東大卒プロゲーマー : 論理は結局、情熱にかなわない | 110 |
調べてみてわかったこと
- プロゲーマーの本は意外と大学図書館に所蔵されている。
- 意外なことに、世間的には「意志力」の方が売れてると思うのですが、「東大卒プロゲーマー」の方が所蔵館が多い。"大学"図書館ならではでしょうか。
- 「東大卒プロゲーマー」は、東大に所蔵されていない。
- ときどさんの著者名典拠にちゃんと本名が載っている。
ちなみにときどさんは、以下の2つの論文の著者でもあり、それぞれの掲載誌は、JACS、J.Phys.Chem.ですので、それらの所蔵も含めたら、それはもうすごいことになります。
- Taniguchi H.; Suzuki D.; Yoshida R. Characterization of autonomously oscillating viscosity induced by swelling/deswelling oscillation of the microgels. J Phys Chem B. 2010, 114(7), 2405-10. doi: 10.1021/jp911779j.
- Suzuki D.; Taniguchi H.; Yoshida R. Autonomously oscillating viscosity in microgel dispersions. J Am Chem Soc. 2009, 131(34), 12058-9. doi: 10.1021/ja904677g.
なんとなく、プロゲーマーの本というと色眼鏡に見られてしまうようにも思いますが、いずれも素晴らしい本ですので、多くの学生さんが手にとって、"成長することの素晴らしさを知るきっかけとなれば、そして、まだ隠れたままでいるポテンシャルを引き出すことになれば、これ以上の喜びはありません。"*3
ありがとうございました。
参考
この記事と関係があるエントリー
*1:http://www.redbull.com/jp/ja/games/stories/1331753024109/casuals-tokido-street-fighter
*2:2016/5/29 CiNii Books調べ
*3:「勝負論:ウメハラの流儀 / 梅原大吾著」の「はじめに」より引用