何が琴線に触れたのか自分でもよくわかりませんが、前回の蝉丸塗り絵以降も、古典籍のデータセットでいろいろ遊んでみています。
この記事内の画像は全て『日本古典籍データセット』(国文研蔵)および『日本古典籍字形データセット』(国文研所蔵・CODH所蔵)でCC BY-SAで公開されているデータを改変して作成したものであり、同ライセンスを継承します。(提供:人文学オープンデータ共同利用センター)
くずし字のデータセットで遊ぶ
古典籍のデータに加えて、11月17日、くずし字のオープンデータセットも公開されました。
古典籍に書かれたくずし字が、1文字ずつ(!)画像データ等に起こされたデータセットで、本命は機械学習等への活用なのだと思いますが、そういう技術がない自分は、1文字ずつの画像データを組み合わせて遊んでいます。
作品ナンバー1「やわらか図書館学」
作品ナンバー2「真田丸」
1文字ずつ画像データを拾って組み合わせ、クリーンアップするという非常に地味な作業なのですが楽しいです。
漢字のデータもあるので、結構いろいろな場面で使える気がします。誰かフォントにしてくれないかしら。。
IIIFのキュレーションで遊ぶ
日本古典籍データセットのビューアに使われているIIIF Curation Viewerには、複数のコンテンツから任意のページを組み合わせて表示するキュレーション機能が備わっています。(IIIF標準の機能なのか、これ用に開発されたものなのかは不明。)
適当に古典籍を開いていって「あ、このページいいなあ」と思ったページをまとめて閲覧できるので、とっても便利。自分はポスターとかに使えそうな画像が載ってるページがあったら、それを保存してみています。今後もちょくちょく加えて行こうかなと。
なぜか鬼が好き。
年賀状に使えそうな画像とか
自分は日本文学リテラシーゼロなので、タイトルの一覧から画像がありそうなタイトルを推測しては中を見てみる、というなんとも非効率的な方法で画像を探しています。ページごとにタグとかつけられて検索できたら便利そうですね。
古典籍を眺めて遊ぶ
自分はくずし字を読めませんが上で画像を紹介した「十二類絵巻」や「仏鬼軍」など、ただ画像を眺めてるだけでも楽しいです。
他に画像を探している過程で見つけた面白い文献として、以下の2つをご紹介します。
「へのへのもへじ」のように、文字を絵に見立てて配置する「判じ絵」がたくさん載っている本のようです。下の絵は「おいらん」?
寛政5(1793)年に書かれた地理の本らしいですが、江戸時代にもうこんなの書かれてたんだぁと(若干現代人の驕りかもしれませんが)楽しめます。
アメリカ大陸とか、
日蝕、月蝕の図とか。
公開されるタイトルが増えれば増えるほど、自分の好みにあった面白い本を見つけるのが大変になりそうなので、一般の人でも楽しめる本とかを紹介してもらえると嬉しいなぁと思います。図書館の展示も、そういう役目もあるのだろうななどと考えたり。
もともと、このデータベースを知ったのは、図書館総合展のオープンサイエンスについてのフォーラムでした。
昨今、何かと話題に事欠かないオープンサイエンスで、大学図書館は「オープンにしていく側」 だと思うのですが、こういう風にオープンになってるデータで遊んでオープンのメリットを感じていると、オープンにすることへのモチベが高まったりするのでは〜などと思いました。
ありがとうございました。
参考
- 日本古典籍字形データセット | 人文学オープンデータ共同利用センター
- 日本古典籍データセット | 人文学オープンデータ共同利用センター
- 人文学オープンデータ共同利用センター / Center for Open Data in the Humanities / CODH@ROIS
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