やわらか図書館学

主に大学図書館のデザイン・広報に関するブログです。

Googleトレンドで図書館関連キーワードをみる

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この週末はGoogleトレンドで遊んでいました。いくつか印象に残ったものをご紹介します。なお、グラフの数値の見方は、以下のとおりです。

数値は、特定の地域と期間について、グラフ上の最高値を基準として検索インタレストを相対的に表したものです。100 の場合はそのキーワードの人気度が最も高いことを示し、50 の場合は人気度が半分であることを示します。0 の場合はそのキーワードに対する十分なデータがなかったことを示します。(Googleトレンドの説明より引用)

ペスト

まず話題になっていた『ペスト』を検索してみました。グラフは、対象地域を世界中にして、英語と日本語の検索を比較してみたものです。

 

 

話題になっていたのは日本だけなのかなぁと思っていたのですが、これをみるとそんなことはなく、まず世界でひと盛り上がりしてから、ちょっと遅れて日本で話題になっていたんだなということがわかります。

ちなみに私は当初、恥ずかしながら『ペスト』をカフカ作と勘違いしていたのですが、試しに検索してみたら、同じような間違いをしていた方が少なからずいるようでした。波形的に絶対数は少ないと思いますが*1

 

本の消毒

本の消毒もやはり関心度が高いですね。5月中旬ぐらいにピークを迎えるのは、やっぱり開館に向けての準備や、それに連れて利用者の方の関心も高まっているということなんでしょうか。

 

読み聞かせ

ちょっとニュースにもなっていたように、「読み聞かせ」の動画の検索数も増えていたようですが、こちらは多分絶対数がかなり少ないです。あわせて著作権についての検索も増えていることに救われます。

 

電子書籍

結構意外だったのがこの「電子書籍」で、高いといえば高いのですが、ピーク時で平時の倍程度なので思ったほどではなかったなという印象でした。ちなみに、「ebook」や「電子ブック」ではなく、やはり「電子書籍」という呼び方がメジャーなんだなということが確認できました。

 

図書館

ちなみに肝心の「図書館」はどうなんだろうと調べてみると、きれいなぐらいに緊急事態宣言中はガツンと下がっています。

 

 

やっぱり閉館していることがわかっていると、検索されないんだなぁと思うのと同時に、オンラインでの情報提供がそこまで期待されていない、あるいは充分にできていないのかななどと思いました。ちなみにこれは日本だけでなく、アメリカでも同じ傾向でありんす。

 

 

日本の「図書館」に話を戻して、検索期間を1年から5年に伸ばしてみると、この緊急事態宣言中が、過去5年間の中でも一番検索が少ない時期だったということがわかります。

 

 

でもこのグラフで気になるのは、むしろ2015年10月の異常な伸びですよね。

2015年10月といえば「Back to the Future 2」でマーティとドク(とジェニファー)がきた「未来」ですが、それはさすがに関係なく、2015年の「はてブ ベスト100」を調べてみたところ、海老名市のいわゆる「ツタヤ図書館」が開館したのが2015年10月だったので、それの影響のせいかなと思います。

 

と、こんな感じでおもしろいので、皆さんもおもしろいキーワードがあったら教えてください。大学図書館関連のいいキーワードが見つけられなかったのが残念。

お相手はやわらか図書館学でした。みなさまご安全に。

参考

trends.google.co.jp

yawatosho.hateblo.jp

Photo by Lukas from Pexels

*1:絶対数が多いと期間ごとの差が相対的に小さくなるのでなだらかに、絶対数が少ないと期間ごとの差が相対的に大きくなってギザつくのだろうと思ってます。